成人のアトピー性皮膚炎
この時期では、小児期からアトピー性皮膚炎をずっともち続けている方と、小児期にはあったが思春期にはほとんど消退していたものが就職と同時に再発した方と、
小児期には皮膚はきれいだったが成人してから初めて発疹が出だしたという方の、3通りに分かれます。
第一の方は、多くが顔面は赤く、皮膚には深いしわがあり、全体的にははれぼったく、カサカサが付着して常に手で触わっていたり掻いていたりします。
目の下にはやはりしわが寄っていて、まゆ毛もうすくなっています。
また、首には黒い色素沈着が皮膚のしわにそってびまん性に認められることもあります。
それぞれの方に共通するのは、四肢の伸側や背中、おでこや手の甲の湿疹病変で、赤くなっていてかゆいと訴えられます。
就職などの精神的肉体的ストレスは症状の悪化を招くとともに、仕事が忙しいために、まめにスキンケアができなかったり皮膚科に適う時間がなくて、どうしても軟膏などの薬が不足がちになったりすることも、
アトピー性皮膚炎のコントロールがうまくいかない要素になっています。
しかし、成人型のアトピー性皮膚炎の治療を最も困難にしているのは、年齢とともに病勢が軽減していくことが期待できない点かもしれません。
いいかえれば、現在のアトピー性皮膚炎の治療が、症状を抑えて患者さんのアレルゲンに対する反応性が変化していくのを待つという、消極的な方法をとらざるを得ないということです。
この時期のアトピー性皮膚炎の方は、多くが環境にあるアレルゲンに対して強い反応を示します。
ハウスダスト、すなわち家のほこりとそのなかに生息しているヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニが主なものですが、スギ花粉や犬や猫のふけに反応する方もいます。
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