小児ぜんそく
小児ぜんそくとは 小児ぜんそくは思春期終了までのぜんそくと理解されています。
その定義については成人と同じように気道の炎症という考え方が採用され、たとえば、「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2000」では、
『小児気管支喘息は、発作性に笛性噛鴫を伴う呼吸困難を繰り返す疾病であり、
発生した呼吸困難は自然ないし治療により軽快、治癒する。その病理像は、気道の粘膜、筋層にわたる可逆性の狭窄性病変と、持続性の炎症からなるものと考えられている』
とされています。
人のぜんそくと同じように、小児ぜんそくでも、アレルギー発症が明らかなアトピー型、感染因子の関与が著しいと考えられる非アトピー型に分類されますが、大多数はアトピー型です。
また発作型、慢性型では発作型が、季節型、通年型については季節型が多くなっています。
発作の大小、重症度の分類については、小児アレルギー学会の判定基準があります。
小児ぜんそくの90%は、1〜4歳で発症するといわれていますが、その頻度はどのくらいでしょうか。
大人のそれと大差なく1%前後とするものが多かったのですが、最近の調査では6%前後と増加しています。
その増加の原因については、次のようことがあげられます。
・アルミサッシによって密閉度を増した室内に、曝房器具が普及し、高温多湿の室内環境が生まれたために、カビやダニの数が増した。
−方、夏は冷房によって、ダニが生育しにくい30℃以上の室温がなくなった。
また寝具がベッドに変更された家庭が増えるとともに、第3章 気管支せんそくの治療薬天日乾燥の機会が一般に少なくなったため、 布団中のダニの数が増した。
・仮性アレルゲン(ぜんそく発作の原因となる化学物質)を含む香味野菜、特殊加工食品が増した。
・最近、衛生環境の改善と抗生物質の適切な使用のために感染パターンが変わり、その主流が細菌感染からウイルス感染に移ってきた。
これは感染死が減少したことで平均寿命を延 ばしたが、アレルギー性疾患の発生には、好都合の条件であろうとする説がある。
・花粉症は本来花粉の発生地に多いはずであるが、落下花粉数が少ない都会地のほうが花粉の発生地より花粉症が多いという現象がみられる。
都市化といわれる諸現象が、アレルギー症の発生に大きな影響を与えていることは 事実であろう。
現在、大量のエネルギー消費によって構成される都市構造は大気汚染と、それをしのぐ室内汚染を生んでいます。
さらに人口密集型の社会構成は、緊迫した競合的な人間関係を生じて、心理的なストレスを蓄えることになります。
とくに小児期の気管支ぜんそくでは、学校での友人関係や、親子関係が発作の発生に影響を与える例が多いといわれています。
また、小児ぜんそくのもうひとつの特徴は男児に多いことです。
男女比はほぼ2:1といわれていますが、
思春期を越えるとともに、この差は減少して次第に1:1という大人の比率に移っていきます。
では、小児ぜんそくはいつ頃治るのでしょうか。
統計によって多少差はありますが、その過半数は思春期前後をめどに治ります。
その寛解率は完全寛解で少なくとも60%以上、軽快を含めれば約80〜90%とされています。
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