運動誘発性ぜんそく
小児ぜんそくの原因の一つとして、運動が何らかの影響を与えていることはよく知られています。
たとえば、ぜんそくの子どもが発作の起きていないときに、サッカーやマラソンなどの激しい運動を行った場合、その途中や終わった後に一時的に喘鳴、息切れ、呼吸困難といった症状が出ることがあります。
これを運動誘発性ぜんそくといいます。
一般に重症のぜんそく児に多くみられ、学校で運動をしたときに発作を起こすことがあるために、運動、行事、クラブ活動を制限されたりするので、学校生活をどうしたらよいかも重要な問題です。
また、ぜんそくが起きやすい運動と起きにくい運動があることが知られています。
一番発作が起きやすい運動は、ランニングやマラソンで、水泳やスキーでは、ほとんど発作は起きません。
ですから、ぜんそくの子どもが鍛錬として運動をする場合は、水泳などの発作が起きにくい運動から取り組ませるほうがよいでしょう。
運動誘発性ぜんそくが起きるからといって、全く運動をしないようになると、からだはいつまでたっても強くならず、精神面でも消極的になってくるからです。
この運動誘発性ぜんそくは、薬を使っても予防できます。
たとえば、クロモグリク酸ナトリウム(インタール)という抗アレルギー薬は、運動によるぜんそくも予防しますので、運動の前に吸入すれば、運動誘発性ぜんそくが起きずにすみます。
後から述べるテオフィリン製剤やβ刺激薬などの気管支拡張薬では、より強く運動誘発性ぜんそくを予防することができますが、
まずインタールの吸入で予防して、予防効果をみてから気管支拡張薬の使用にふみきってはどうでしょう。
また、薬を使わないで運動誘発性ぜんそくを予防するには、運動前にウォーミングアップを十分行うことです。
いきなり走ったり、ボール投げをしたり、泳いだりせず、その前に入念な準備体操を行うと、かなり運動誘発性ぜんそくが軽くなることが明らかにされています。
もし運動中にゼーゼーしはじめ、息苦しくなった場合には、そこで運動を中止するが、ジョギングなどに切り替えて運動量を少なくします。
多くの場合は、15分以内に息苦しさは消えるか軽くなり、また運動に参加することが可能となります。
ここでもうひとつ大切なことは、運動が可能かどうかは子ども自身に決めさせるべきで、決して強制してはいけないということです。
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